有料配信の方向性について

上野直人「ヘルスリテラシー道場」では、有料記事の配信とスレッド形式の情報共有を始めます。
上野直人 2022.12.23
誰でも

改めまして、がん専門医の上野直人です。これまで腫瘍内科医として患者さんを診療するのはもちろん、SNSや講演、テレビ出演などで情報発信にも注力してきました。

今回は「ヘルスリテラシー道場」の有料化に関して、皆様にお伝えしていこうと思います。「スレッド形式の情報共有」と「有料版と無料版との違い」の2点を説明していきます。

なぜ有料化するのか、スレッド形式の情報共有について

これまで、できる限り多くの人に情報を届けようとSNSやテレビ出演を通して発信を繰り返してきましたが、患者さんが理解を深めるためには医師からの一方的なマスコミュニケーションでは限界があります。「一般論」や「原則論」しか語ることができないからです。

私自身もがん患者になったことがあるのでわかりますが、こうした一般論や原則論では患者の悩みはあまり解決されません。患者が本当に知りたい情報は、より具体的で切実な問題への対処方法なのです。

例えば、「がんを患ったことを職場にどうやって伝えるのか」といった患者本人にとって切実な問題に対処するための情報はどこにも書いてありませんでした。「職場にがんを罹患したことを開示する義務はありません」という一般論はどこにでも書いてあります。しかし、現実問題として、一緒に仕事をするチームに自分の病についてまったく話さなければ、チームとの信頼関係に傷がつきかねません。そこで必要となるのが「どのくらい開示するか」「どうやって開示するか」という具体的な解決策。画一的な一般論だけでは患者さんは前には進めないのです。

具体的な選択肢を知ることではじめて、患者さんの意思決定は前進するのです。「ヘルスリテラシー道場」は、スレッド形式で患者さんの悩みや体験談が蓄積されることで、具体的で実用的な知恵が共有される空間を目指しています。そうした現実的な課題がシェアされるためにはオープンな空間ではなく、同じ悩みを抱えた人だけが集まるクローズドな場所を確保する必要があると考えたので有料化することにしました。

記事については、これまで通り「読者限定」でも配信して、メールアドレスだけ登録いただければ無料で読める記事も配信したいと考えております。

有料版と無料版の違いについて

【スレッドについて】

スレッドとは、私が立てた「お題」に対して皆さんが自由に書き込みを投稿していただけるという趣旨の空間です。他の人の書き込みには、いいね!をつけたり、コメントができたりします。

お題はがん患者の皆さんが直面するであろう切実な生活課題や治療に関する悩み、それをどう乗り越えたのかといった体験談が蓄積されるように設定します。お題を募集するスレッドを立てるのもいいかもしれませんね。

他の人の書き込みを参考にご自身やご家族の治療に役立てていただきたいですし、ぜひご自身の経験やお考えも書き込んで他の人と共有いただくことを熱望しています!

参加される際は、匿名(アカウント名を自由に設定できる)でも可能です。

こちらでは、診察はできませんので悩みや体験談、ご意見を発信をする場所としてご利用ください。治療方針は医師と相談のうえ、ご自身で決定してください。

***

がん患者さんの切実で現実的な課題を解決することができるコミュニティを皆さんと一緒につくっていきたいです。ぜひ、皆さんのお力をお貸しいただけると嬉しいです!

無料で「上野直人「ヘルスリテラシー道場」」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。

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